矯正治療で歯を抜くことが多いのはなぜ?

 矯正治療では歯を何本か抜かないといけないと診断されることも多いとお聞きになった方もいらっしゃるかもしれません。では何故,歯を抜かないといけない場合が多いのか?

 それは悪くなってしまった歯並びに原因があります。

歯並びが悪くなってしまう原因については子供の矯正のページで既に記入しましたが,歯と顎のアンバランスが挙げられています。

 

分かりやすく引き算で表すと

    顎の左右の横の長さ − 全部の歯の横の長さの総和 

 

この値が

@ ++ のとき 空隙歯列 (すきっぱ) 

A +   のとき  経過観察

B −   のとき  凸凹の歯列 (歯列不正) 

の傾向が強くなります。

 

そのため,Bではその問題を解消するためには

@.歯を削って小さくする

A.歯を抜く

の二通りの対策しかありません。

 しかし 歯を削ってアンバランスを解消する方法は 多くの場合,歯の中の神経があることや形態上の問題により,かなり限定された方法であることも事実です。

 逆に言えば,歯列不正が軽度の場合は歯を削ることによりアンバランスを解消できると考えられます。(先ほどの計算式で−3から4mm程度と言われています。9

 患者様がぱっと一目見て歯列不正が目につくレベルではアンバランスの程度が重度であると考えられるため,削る範囲を超えてしまっているので歯を抜く以外に方法が無い傾向が強いのです。

 

 もちろん,矯正の先生は見た目で歯を抜く・抜かないを決めているのではなく,レントゲン写真や口腔内写真または型どりした石膏モデル(石膏模型)から1人1人分析を行っています。この分析は矯正の先生の専門分野であり,どの先生もなるべく歯を抜かないような治療計画を立てているのです。

 一見、同じような歯列不正であっても歯の生え方や凸凹具合,親知らずの存在,噛み癖などにより抜かなくてはいけない歯の本数は変わります。その陰には矯正の先生の詳細な分析と治療計画が練られているのです。

 

 一般の歯科医師が歯を残す努力をしていることからすると,矯正の先生が矯正のために歯を抜くのは矛盾するようですが, 矯正の時間の短縮や歯並びの美しさなどから最大限の効果を上げるために最小の抜歯を心掛けています。

 

 ご心配な点や疑問に思ったことは何でもお答えするようにしていますので,お気軽にお聞き下さい。

 

 

 

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